わたしたちのこだわり
農場長のことば
力を合わせて本来のものを作る
かつて卵は庭鶏(にわとり)が生んだものでした。鶏は人々と生活の場を共有し、朝は人よりも早く起き一日中庭で餌を探し回り、夕方は人よりも早く止り木で寝てしまう。
私たちはそのような命あふれる庭鶏が産んだ卵を感謝を込めて頂いていた。
近代産業に組み込まれた庭鶏は卵を産む機能としてのみ考えられ、設備産業が成立しました。わが国で大量の卵が消費されていますが、すべては鶏卵工場から出荷されたものです。
養豚も同じようなことが言えます。本来豚は雑食であり、多動な家畜ですが、肉生産豚として生産効率のみが追求された結果、穀類中心の飼料により運動は極力抑え、短時間に肉生産が可能になるようにシステム化されました。
Kふぁーむは、このような農業環境の中で、それぞれのピア※が持っている力を総合的に組み合わせることにより、出来るだけ本質的なものを作る。ということが理念です。
競争原理が激しい一般企業では職を持てない障害者、Kふぁーむはこのような一般労働力としては非効率的かもしれないが、「手をつくす農業」では絶対に必要なものになっています。たとえば毎日のように卵を一個一個丁寧に水洗いする、野菜を同じような大きさにきざむ、自給飼料を同じような配合で作る。
さらに飼料の問題です。100%輸入穀類によって成立しているわが国の畜産です。これらはポストハーベストや遺伝子組み替えによるもので、将来にわたる安全性が疑問視されています。Kふぁーむはこれらに対して、自社独自の飼料「K-114」を開発しました。
「K-114」は果物酵素ですが、正確で緻密な多くの労働力が必要です。Kふぁーむのピアはこれを完成させました。
Kふぁーむではさまざまな農業分野が展開されることにより、より多くの働くピアが増えていく、それがKふぁーむの理想郷です。
※ピア=障害をお持ちの方、仲間